飲み会参加前提のスケジュールが現実的
社会人としての責任と受験のバランスを、自分らしく整えていくことが鍵
はじめに:社会人受験の葛藤

国試に限らず、働きながら資格試験に挑戦する機会はよく訪れます。
社会人になって試験に挑戦するというのは、
想像以上に難しいことです。
特に、人間関係と勉強時間の確保の両立は、
多くの人が悩むポイントだと思います。
私自身、人間関係を優先しすぎた結果、
勉強のペースが崩れてしまい、不合格を経験しました。
その経験から、国試受験において、
何をどう意識すればよかったのかを、お伝えしたいと思います。
社会人なりたての方向けの内容です。
世界が広がる、一方で比較の世界でもある

社会に出ると、学生時代よりも格段に多くの人と関わるようになります。
年齢も職種も価値観も異なる人たちと、仕事を通じて人間関係が築かれていきます。
- 業務後の歓迎会や送別会
- プライベートな飲み会や食事の誘い
- 「良好な関係を築くこと」自体が評価にもつながる
こうした交流の中には、学生時代にはなかった楽しさや学びが確かにあります。
一方で、職場の人間関係は「友達」ではなく「同僚」や「競争相手」の一面もあります。
- 誰がどの飲み会に参加しているか
- どんな仕事を任されているか
- 先輩や上司にどう評価されているか
──こうした“さりげない比較”が日常に潜み、
無意識のうちに自分の軸を乱してしまうことがあります。
ゴロ助の不合格経験談

私は当初、 飲み会はほとんど断る!と豪語していました。
でも、いざ誘ってもらうと嬉しくて、楽しい。
気づけば、誘われた会にはほとんど参加してしまっていました。
そうして広がる社会人の世界が楽しいほど、
「国試=学生時代の続き」のように感じて距離ができ、
勉強計画は崩れていく一方でした。
また、新人時代は、周囲の目や評価が気になってしまい、
仕事でなんとか爪痕を残さなくてはと必死になっていました。
さらに、「まだ受験している人」としての自分が、
周囲からどう見えているかが気になり、
勉強も集中できない──そんな状態に陥ったのです。
今振り返ると、“勉強の軸”が自分ではなく、
他人に向いていたのだと強く感じます。
対策案:人間関係と勉強のバランス

人間関係も勉強も大切ですが、どちらにも振り回されすぎると、
自分の大事な軸を見失ってしまいます。
そこで意識したいのは以下の4点です。
対策①「断ろうとしない」勇気を持つ

すべてのお誘いを断るのは、現実的にはとても難しいです。
特に社会人1年目では、より一層難易度が上がります。
最初から「参加ありき」でスケジュールを立てることで、罪悪感や焦りが減ります。
たとえば・・・
- 月に〇回まで参加と決める
- 飲み会がある日は「勉強予備日」として設定
現実的なスケジュールを作るには、予備校や講師に相談するのもおすすめです。
計画の立て方のコツはこちら対策②明確な優先順位と線引きを持つ

全参加・全断り、どちらも極端になりがちです。
- 公式な飲み会には参加し、プライベートな集まりは控える
- 体調と翌日の予定を優先して判断する
「自分にとって本当に必要なことは何か」を見極める姿勢が大切です。
基準は事前に決めておくとぶれなくてよいと思います。
そして、参加するなら、しっかり楽しむ。
次の日からまた前向きに頑張る。
それが“息抜き”だけではなく、“前進”につながるはずです。
「今年は試験に集中したい」と周囲に伝えることでも、理解を得やすくなります。
【働きながら】の国試受験を職場で宣言すべき人とすべきじゃない人〈社会人向け〉
対策③軸を自分に戻す

「どう見られるか」ではなく、
「どんな自分でいたいか」を考えることが、ブレない選択につながります。
他人ではなく、未来の自分に誇れる選択。
将来必要な資格ではなく、過去の忘れ物として受験する場合は、
どうしたらやる気を持続できるのか事前に対応しておいた方がよいかもしれません。
対策④挑戦期間は短期集中がベスト。覚悟を決める。

働きながらの受験は、長期戦になるほどあらゆる面で不利になります。
「いつか合格すればいい」ではなく、
「今年、確実に合格するために、今だけは集中する」と「覚悟」が必要です。
ここの覚悟があるかないかで行動は変化するかもしれません。
とはいえ、直近で必要ない資格であればあるほど、
覚悟を決めづらい部分がありますよね。
ただ、国試受験は、他のことへの挑戦の妨げにもなり得ます。
いつまでの心のしこりとして残ってしまいそうなら、
今だけは国試に集中するべきです。
社会人として周囲との関わりを大切にしつつ、
“この1年だけは勉強を最優先”と割り切ることが、
結果的に時間も心も守ってくれます。
まとめ
社会人になると、時間の使い方は“選択”の連続になります。
だからこそ、自身の軸を強く持つことが大切です。
- 何を断り、何を受け入れるか
- どんな自分でありたいか
- どこへ向かいたいのか
そして、覚悟を決めること。
それが、試験という大きな挑戦を乗り越える力になります。