「目標」は目的に向かうための具体的な達成点や行動指標。
目標だけに集中すると、本来の目的を見失いやすくなる。
行動目標 → 中間目標 → 最終目的という階層構造を意識すると整理される。
はじめに:目的と目標の意味の違いを知っていますか?


「目標」を立てましょう



「目的」を明確にしましょう
よく言われることですが、
正直、私は「目的」と「目標」をなんとなくで使い分けていました。
就職後、必要な場面が多かったですが、
薬剤師国家試験も、この2つをきちんと理解して整理することが大切です。
目的と目標、それぞれの定義


目的:最終的に達成したい方向や意義。「なぜそれをやるのか?」
目標:目的に向かう途中の具体的な達成点や指標。「何を・どこまで・いつまでにやるか?」
たとえるなら──
目的は “コンパス”(進むべき方向)
目標は “チェックポイント”(向かう途中の目印)
目的があるからこそ、目標に意味が生まれます。
そして、達成可能な目標があることで、目的に近づいていけます。
この2つをきちんと使い分けて考えるだけで、
やるべきことが整理され、努力の方向がブレにくくなります。
目的が定まっていないまま目標を立てても、
途中で「なんのためにやってるんだっけ?」と迷ってしまいがちです。
逆に、「将来こうなりたい」「これがしたい」という明確な目的がある人は、
多少しんどくてもでも目標に向かって努力し続けられます。
「ただ頑張る」のではなく、“なんのために頑張るのか”を意識すること。
それが、目標を現実に近づける第一歩になるはずです。
目的と目標の階層構造


今回、薬剤師国家試験を例に考えてみましょう。
【最終目的】
国家試験に合格する
【中間目標(目的のための目標)】
模試で300点取る
【具体的な手段(行動目標)】
過去問を3回解く
「国家試験に合格する」という目的に対して、
「模試で300点取る」という目標を立てたとします。
その「模試で300点取る」を達成するために、
さらに「過去問を3回解く」という“目標”を立てると…



ん?さっきまで目標だったはずの「模試で300点取る」が、
いつの間にか“目的”になっている・・・?
──そんな風に感じたことはありませんか?
目標は目的を達成するための“手段”です。
しかし──
①「国家試験合格」を達成するために「模試で300点」を目標にする
だから、
②「模試で300点」を達成するために「過去問3回」を目標にする
というように、上の段階の目標は、次の段階では“目的”のように機能するのです。
これにより“目的のすり替わり”は、誰にでも起こりがちです。
気をつけたい「目的のすり替わり」


大きな目的 → 中間目標 → 行動目標 → 日々のタスク
このように階層構造で捉えることで、努力の方向性がクリアになります。
同時に注意したいのが、「中間目標が最終目的化してしまう」ことです。
本来は「国家試験に合格する」が目的なのに、
「模試で300点取る」ことが目的になって、
点数に一喜一憂したり、数字だけを追い始めてしまう。
さらには、模試で300点とるためにやっているはずなのに、
過去問を3回解くこと自体が目的になって、
作業だけを繰り返す。
こうなると、学習の本質からずれてしまいます。
今やっていることは何のため?
その目標の“上の階層”にある目的は?
と常に自分に問い直してみてください。
まとめ:“がんばる理由”を見失わない
ただ「頑張る」のではなく、“何のために”頑張るのか。
これを意識することが、あなたの目標を現実に近づけます。
目標に集中しつつも、その先にある本当の目的を忘れない。
進む道に迷ったときこそ、
自分が「何のために」「どこへ向かって」「今何をやっているのか」をクリアにしながら進んでいきましょう。