決意ではなく、合格する「覚悟」が必要。
予備校の力はできる限り借りるべし。
はじめに
薬剤師国家試験に不合格という現実は、想像以上に心に重くのしかかるものです。
今振り返って、不合格とわかった時に「あれをしておいてよかった」と感じたこと、
逆に「やっておけばよかった」と後悔したことについて、私の経験からご紹介します。
やって良かったこと4選
①はやめに受験を続けるか決める

浪人するのか、就職して両立を目指すのか、それとも一度諦めるのか…
どの道を選ぶかで次の一歩も変わってきます。
私は、点数がわかった時点で、不合格の場合の選択を家族と一緒に考えました。
それによって、就職先への連絡や、次の年の準備がスムーズにすすみました。
はやめに方向性を決めることで、次の一歩に備えて準備をすることができます。
未来について悩んでいる人はこちら
薬剤師国家試験に落ちた未来の実例集~人によって違う不合格後の物語~
②はやめに就職先に連絡をする

不合格の申し訳なさもあって、就職先に連絡するのはしんどいと思います。
ですが、早い方が、お互いにとって傷が浅く済みます。
私は、震える手で、就職先の人事に連絡を入れました。
そこで就職先の意向と自分の希望をすり合わせて、進退を整理できました。
連絡の際は緊張するので、
内容を、メモにまとめてから臨むと落ち着いて話せます。
(例 不合格の謝罪、会社の意向をまず聞く、自分の意向は○○ 等)
私は合否発表後に連絡しましたが、「点数が分かった時点で連絡を」とする企業もあります。
就職先ごとの対応を確認しましょう。
③卒業旅行など自分にとって楽しい時間を過ごす

どんな進路を選ぶにせよ、学生としての長期休みは最後です。
学生だからこそ味わえる特別な時間や感情もあるかもしれません。
今振り返ると、友人と過ごした楽しい思い出は、私にとってはかけがえのないものになりました。
もし、来年また挑戦するのであれば、なおさら一度しっかりリフレッシュしておくことが大切です。
せっかくの時間を不安だけで過ごすのはもったいないです。
自分の選択に前向きに歩いていけるように、力を蓄えましょう。
④人に相談する

国試に再挑戦するのであれば、第三者の情報は貴重です。
頭の良い同級生の友人に相談
勉強に関しては、予備校の先生に相談するのが一番ではあるのですが、
- 6年間ともにすごしてきて、ある程度自分のことを知っている
- 本人も受験したてのため、何がよかったか、悪かったかの情報が新鮮
この点は、予備校の先生には無いポイントです。
私は、成績の良かった同級生に勉強方法の相談をして、指針を得ることができました。
また、その友人から使っていた教材やメモを譲ってもらいました。
同じ教材でも、理解力のある人の書き込みは貴重なヒントになります。
「合格した教材」を持っているだけでも、気持ちが前向きになりました。
古い教材は後輩に譲ることも多いため、必要な場合は早めに声をかけましょう。
情報の更新には注意し、新しい教材と使い分けが必要です。
就職先の先輩に相談
私は、「不合格だったら働いた後どうなるんだろう…」という漠然とした不安が頭を占めていました。
そこで、就職予定先の社員に知り合いがいたので、相談させてもらいました。
実際の働き方や社内の雰囲気など、少しでも見通しが持てたことで、
「見えない不安」によって判断が鈍るのを防ぐことができました。
実際不合格で就職したあとどうだったかはこちら
薬剤師国家試験に落ちた社会人の1例~不合格のその先~
後悔したこと3選
①「覚悟」は決めなかった

決意と覚悟は異なります。
たとえば「再受験を決めること」と「次の試験での合格を覚悟すること」は大きな隔たりがあります。
そして、覚悟を決めると、行動が変わるのです。
私は、就職との両立を選んだものの、「今年に絶対合格する」という覚悟は決められませんでした。
無意識のうちに「いつか受かればいい」という気持ちが残っていたのかもしれません。
その「覚悟の薄さ」が、勉強の優先度や集中力に影響を与えていたと、今では実感しています。
とはいえ覚悟って難しいよね
腹をすえると、合格が決まる
②予備校に加入しなかった
不合格だったということは、どこかに「何かの誤り」があったということです。
誤りを客観的に修正しないまま再挑戦するのは、大きなリスクとなります。
もし金銭面に余裕がないなら、一定期間は自己学習しつつ資金を貯め、
途中から予備校に入るという選択もあります。
そして、予備校に入るなら、オンラインか対面かもよく考えましょう。
オンライン講座の柔軟性は非常に魅力的ですが、
「やらない自由」も同時に生まれることを忘れてはいけません。
自分を律することが苦手な人は、対面講義など「誰かに見られる仕組み」を取り入れる方が安全です。
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③模試を自宅受験にした
もし、宅浪を選択しても、模試だけは会場受験するべきです。
会場での受験は、本番当日の練習に直結します。
また、模試の自宅受験は意外と難しいです。
過去の私は安易な気持ちで、

自宅受験なら、休み時間もカットできるし、他の勉強に時間をまわせて効率的!!
と、自宅受験を選んだことがあります。
そして、



うーん、なんか解けなさそうだし、もうちょい勉強してからのが効果ありそう!いったんね、いったん!
と模試を後回しにして、最終的に模試自体できませんでした。
自宅受験の模試は、〇日までに郵送というルールで、受験タイミングが指定されていません。
その点がメリットでもあり、デメリットになることもあるのです。
どうしても、自宅受験を選びたい場合は、
模試をやると決めた日は、「外に出て終わるまで帰らない」と定めるのも良いと思います!
宅浪は「自律」が重要です。とはいえ、自律は簡単ではありません。 自律は難しいと痛感した体験記
例として、宅浪組は模試の欠席をしがちです。
模試の会場では、座席表から宅浪組が推測できるのですが、宅浪組(推測)の半分が空席だったことがあります。模試2日目の空席はさらに増えます。
もちろん体調不良や仕事などの事情も考えられますが、腰の重さで受験をやめてしまった人もいたかもしれません。
もし「腰が重くなりがち」だと感じる人は、会場選びの段階で工夫をしましょう。なるべく早く申込をして、自宅から近い会場を確保することで、当日のハードルを少しでも下げることができます。
始める前はやたらと家でできそうな気がするんです。
今日は家でできそう!は、まぼろし~?
まとめ
今回は、やってよかったこと、やらなくて後悔したことを紹介しました。
再出発のヒントになれば幸いです。