【目的】と【目標】の違いを知っていますか?合格に重要な“階層構造”と整理法

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この記事では、【目的と目標の違いと注意点・効果的な目標の立て方】がわかります。

目的と目標の違いがあまりわからない人」「目標の立て方がいまいちな人」におすすめ!

要点集

「目的」は“なぜそれをやるのか”という方向や意義。
「目標」は目的に向かうための具体的な達成点や行動指標。
目標だけに集中すると、本来の目的を見失いやすくなる。
SMART原則を取り入れる。

目次

はじめに:目的と目標をなんとなく使い分けてない?

目標」を立てましょう

「目的」を明確にしましょう

よく言われることではあるのに、

正直、私は「目的」と「目標」をなんとなくで使い分けていました。

就職後、目的と目標を使い分ける場面が多かったですが、

薬剤師国家試験も、この2つをきちんと理解して整理することが大切です。

使い分けがうまくいっていないと、

  • 努力の方向性を見失う
  • 本質的な学習からはずれてしまう
  • 挫折しやすくなる
  • メンタルが揺れる
  • 優先順位を間違える
  • 結果的に遠回りになってしまう

などのリスクが高まります。

ぜひ、目的と目標の使い分け・注意点・効果的な目標の立て方を確認してください!

目的と目標、それぞれの定義

目的:最終的に達成したい方向や意義。「なぜそれをやるのか?」
目標:目的に向かう途中の具体的な達成点や指標。「何を・どこまで・いつまでにやるか?」

たとえるなら、

目的は“コンパス”(進むべき方向)
目標は “チェックポイント”(向かう途中の目印)

目的があるから目標に意味が生まれ、達成可能な目標があるから目的に近づいていけます。

目的と目標を使い分けて考えると、やるべきことが整理され、努力の方向がブレにくくなるのです。

目的が定まっていない場合

目的が定まっていないまま目標を立てても、
途中で「なんのためにやってるんだっけ?」と迷ってしまう。

目的が定まっている場合

明確な目的があると、多少しんどくてもでも目標に向かって努力し続けられる。

「免許が不要だから薬剤師になる明確な目的は持てないよ」というときは不合格で失うものを確認する

目的と目標の「階層構造」と「目的のすり替わり」

目的・目標・手段は階層構造になっていることを説明する図。

目的を達成するために、中間目標があり、さらに目標を達成する行動目標があります。

大きな目的 → 中間目標 → 行動目標 → 日々のタスク

このように目的・目標・手段は、階層構造になっています。

階層構造になっている目的と目標は、「目的のすり替わり」に注意が必要です。

国試を用いて“すり替わり”についてご説明します。

薬剤師国家試験の場合

【最終目的
国家試験に合格する

中間目標(目的のための目標)
模試で300点取る

具体的な手段(行動目標)
過去問を3回解く

国家試験に合格する」という目的に対して、
模試で300点取る」という目標を立てたとします。

さらに、

模試で300点取る」を達成するために、
過去問を3回解く」という“目標”を立てると…

さっきまで目標だったはずの「模試で300点取る」が、
いつの間にか目的になっている?

そんな風に感じませんか?

目的と目標のすり替わり

目標は目的を達成するための“手段”です。

しかし、

「国家試験合格」を達成するために「模試で300点」目標にする

だから、

「模試で300点」を達成するために「過去問3回」目標にする

というように、上の段階の目標は、次の段階では“目的”のように機能します。

このような“目的のすり替わり”が、起こりやすいのです。

すり替わりが起きると何が起こる?

目的と目標のすり替わり

中間目標が最終目標化するとなにが起きるでしょうか?

国試を例にすると…

例①

国家試験に合格する目的なのに、
模試で300点取ることが目的になる。

その結果、点数に一喜一憂したり、数字だけを追い始めてしまう

例②

模試で300点とるためなのに、
過去問を3回解くこと目的になる。

その結果、作業だけを繰り返す

このように、目的と目標がすり替わると、学習の本質からずれてしまいます。

今やっていることは何のため?

その目標の“上の階層”にある目的は?


と常に自分に問い直してみてください。

誰かの勉強方法を真似するとき、目的を見失いがちになるのを確認しておく

効果的な目標の立て方

すり替わりを防ぐためにも、SMART原則を意識すると効果的な目標が立てやすくなります。

S「Specific」(具体的)

目標は明確で具体的でなければなりません。

「何を」「誰が」「どこで」「なぜ」「どのように」を明確にすることで、目標に向かう道筋がはっきりします。

目標の具体例

「成績を向上させる」
「過去問の正答率60%以上の問題を確実に解けるようになることで、全国統一模試Ⅱの点数を前回より100点向上させる」

ポイント

  • 行動を表す動詞を使用する(増加させる、削減する、完成させるなど)
  • 対象を明確にする(何の模試か、どの科目か、どの単元かなど)
  • 期待される結果を詳細に記述する

M「Measurable」(測定可能)

目標は、進捗状況や達成度を、数値や指標で測定できなければなりません

そのために、現在の位置最終目標までの距離把握する必要があります。

測定指標の具体例

  • 模試の成績、過去問演習での点数
  • 完了した問題数、正答率
  • 時間(短縮時間、作業時間など)

目標の具体例

  • 「点数を向上させる」
    「全国統一模試で7割以上を獲得する」
  • 「勉強に集中する時間を増やす」
    「1時間集中して10分休憩する」

数値の意識を使った「勉強方法の言語化」を確認する

A「Achievable」(達成可能)

目標は、現実的で達成可能なものでなければなりません。

高すぎる目標は挫折をまねき、低すぎる目標はモチベーションを下げます。

達成可能の判断に必要な要素

  • 現在の能力
  • 利用可能な時間
  • 外的要因(遊び、付き合いの飲み会等)
  • 過去の成績や経験

ポイント

現在の能力を10-20%上回る程度の目標が、モチベーションとのバランスが良いとされています。

R 「Relevant」(関連性/現実的)

目標は、より大きな目的と関連していなければなりません。

なぜその目標が重要なのか、どのような意味があるのかを明確にする必要があります。

確認の具体例

  • 自分の人生の目指す方向とあっている?
  • 達成したら、どんな価値が生まれる?
  • 現在の優先順位の中で、どの位置?

目的を明確にするために、「不合格だった人の未来」を確認する

T 「Time-bound」(期限設定)

目標に明確な期限を設定すると、緊急性や計画性が生まれます。

日々の行動での優先順位をつけやすくなります。

効果的な期限設定例

  • 最終期限だけでなく、中間の期限も設定
  • 現実的で余裕を持った期限を設定
  • 突発的要因まで考慮し、バッファを確保した設定

まとめ:“なぜがんばるのか”を見失わない

目的を達成するために、目標を設定する。

そして、目標に集中しつつも、その先にある本当の目的を忘れない。

進む道に迷ったときこそ、

自分が「何のために」「どこへ向かって」「今何をやっているのか」をクリアにしながら進んでいきましょう。

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