問題演習が勉強に効果的な根拠、知ってる?

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要点集
  • テスト効果は確立された学習効果の一つ
  • テストによってアクティブリコールや分散学習、学習の転移が促進される。
  • 真剣に問題を解くこと自体が効果を生む。

こんにちは!ゴロ助です。

これって私だけかもしれないのですが、

問題が解けないとき、とりあえず問題を解くことを後回しにしてしまいがちです。

(仲間、、、いませんか?)

解説を読んでも、わけわかめ状態だと効果がなさそうだし、
まずは体系的に学んだ方が、脳に定着しそう。

なにより問題を解けない自分が辛いのなんのって!

それでも、先生は言います。

過去問を、やりなさい。

モディファイされる過去問が、当日も出ることはさておき、

なぜ、そんなに問題演習が効果的なんでしょうか?

一度しっかりと認識してみませんか?

目次

テストでなにが起きるのか?

記憶・学習メカニズムから見てみましょう。

テスト効果

テスト効果は、心理学の研究で確立された学習効果の一つで、

テストを受けることで学習の定着が促進される効果」のことです。

同じ時間を使って「読み返し」と「テスト」を行って、記憶定着率を比較した実験では、
「テスト」を行った方が記憶定着率が圧倒的に高いことが証明されています。

つまり、
単語を10回読むより、1回読んで5回テストする方が長期記憶に定着するということです。

テスト効果の論文は、たっぷりあったのですが、
個人的に1番書きやすいと思った実験を抜粋します。

3群に分かれて、「60枚の絵を覚える」課題を行い、1週間後に思い出せる枚数を確認する実験を行った。

A群:60枚覚えたら、その場を離れる。
B群:60枚覚えたら、白紙を渡されて、7分間思い出せるだけ思い出すテストを1回すぐに行う。(結果:約32枚思い出す)
C群:60枚覚えたら、B軍がやったテストを3回連続で実施する。(1回目:約32枚、2回目:約35枚、3回目:約36枚 思い出す)

・記憶直後のテスト結果
B群→約32枚
C群→1回目:約32枚、2回目:約35枚、3回目:約36枚
 C群は、テストを重ねるごとに成績が向上した。

・1週間後のテスト結果
白紙に覚えている60枚の絵を記入するテストを実施
A群 17.4枚
B群 23.3枚
C軍 31.8枚
 直後にテストを3回行ったC群が1番成績が良かった。
Henry L. Roediger III(2011), Chapter One – Ten Benefits of Testing and Their Applications to Educational,Practice,Psychology of Learning and Motivation,Volume 55, Pages 1-36

つまり、テストの回数を重ねると成績が上がり、さらに、1週間後に覚えていられる量も違うということ。

問題に正解できなくとも、テストをすること自体に意味があるのです。

ただし、テストが難しすぎると、この効果は低下するという意見もありました。

なんでテストは効果があるの?

テストは、「アクティブリコール」の1つ

アクティブリコールとは、記憶から情報を能動的に思い出そうとする学習技法・認知プロセスの一つです。

受動的:教科書を読む、講義を聞く
能動的:問題を解く、説明する、思い出す

能動的に学習すると・・・

  • 脳から情報を取り出す練習になる(記憶の検索練習
  • 使った神経回路が強化される(記憶回路の強化
  • 何を知っていて何を知らないかが明確になる

これらにより、単純暗記ではなく「理解に基づいた記憶」が形成されます。

能動的に情報を取り出せた成功体験は学習意欲を高めることも。

「どうせ無理子」から「やればできる子」になる方法|自己効力感の高め方

テストによって「分散学習効果」も活用できる

分散学習は、時間間隔をあけて、繰り返し学ぶ方法です。

間隔があくことで、長期記憶として記憶が定着しやすくなります。

過去問などの問題演習を続けることで、自然と分散学習になります。

エビングハウスの忘却曲線が有名ですね。
エビングハウスってなんだっけという人はこちら

テストで「学習の転移」の促進

学習の転移とは、学習した知識を新しい状況に応用する能力です、

たとえば、生物で学んだ知識を薬理で活かすなんてざらにありますよね。

過去問を1年分やるだけでも、学習の転移を活用しまくりです。
学習の転移を活用することで、学習のコスパが向上します。

「青本、終わる気がしない…」と感じたあなたへ。突破のカギは【全体像】を掴むこと。

テストの効果は挙げきれない!

テストの効果は、多岐にわたります。

  • 弱点の発見や対策をとることができる。
  • 問題を解く過程で、知識がより深く記憶に刻まれる。
  • 異なる文脈を経由して学習することで、記憶の手掛かりが増加し、想起しやすくなる。
    ・・・・

これらはもちろんですが、何よりも、問題形式の慣れと、出題パターンの予測の練習ができます。

そして、出題パターンを知れれば、その後のインプットの作業を大幅に削減できます。

時間が無いのに、暗記すべきではないポイントを暗記していても仕方ありません。

「とりあえず覚える」から抜け出せないあなたへ─【理解】に時間をかけることの意味と対策

まとめ:たしかに過去問やるしかないね

これらの効果は相互に作用し合い、学習の好循環を生み出します。

そのため、知識のインプットだけでなく、問題演習によるアウトプット練習が学習において不可欠なのです。

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