今の職場で免許が不要でも、心理的ダメージやキャリア面での不利を長期にわたり引きずることも。
「“今”取ってしまう」ことで、未来の自分を守ることができる!
はじめに:薬剤師国家試験が近づいてきたのに
就職したら、別に資格は無くてもなんとかなる
正直、今の仕事に免許はいらない
他にもやりたいことがある
そう思って、ついモチベーションが落ちてしまっている方、いませんか?
今回は“免許が直近必要ない”状態で、薬剤師国家試験に「不合格でつらかったこと」7つと「合格して良かったこと」5つを実体験に基づいてご紹介します。
今すぐ免許が必要じゃない人ほど読んでほしい、未来を見据えた選択のヒントになれば幸いです。
実際に不合格のその先の人生について知りたい人は、こちらをどうぞ!
薬剤師国家試験に落ちた未来の実例集~不合格後の物語は人によって違うよ~
不合格だった時に待っている辛さ7選

免許を使わなくても、不合格だったという事実は、想像より足を引っ張ってきたような気がします。
辛さ①努力が報われなかった虚無感におそわれる

たとえ「正直受からなくても問題ない」と思っていた人でも、国試のために費やした時間は膨大です。
「何のために頑張っていたのか」「気力が出ない」という状態に陥ることも少なくありません。
長い期間、体力、集中力を注ぎ込んだにも関わらず、「不合格」という結果で終わったときの虚しさは想像以上です。
辛さ②周囲への申し訳なさと視線が気になる

今まで関わった多くの人が、国試の合格を応援してくれます。
にもかかわらず、その人たちに不合格の報告をしなくてはなりません。
特に、多くのリソースをかけてくれた親、自分のことのように応援してくれた人たちに対して、
「申し訳なさ」や「恥ずかしさ」はエンドレスで押し寄せてきます。
不合格だったことで、自己嫌悪や羞恥心に苦しめられ続けます。
辛さ③仕事と勉強の板挟みが続く

不合格のあとは“もう1年やる覚悟”が求められ、
「また勉強に追われる生活を続けられる…?」という先の見えない不安に包まれます。
特に本業が忙しい人は、「再受験のための生活設計」を立て直すことは大きなストレスになることも。
国試をきっぱり諦めて、新しいキャリアにつながることにチャレンジして活躍する人もたくさんいますが、
膨大な時間とお金を払ったという気持ちもあって、試験受験を諦めること自体が非常に難しいです。
仕事と勉強を割り切れない|社会人が国試挑戦するときの【割り切れない心】の扱い方〈社会人向け〉
辛さ④自己肯定感の低下と“自分だけが遅れている感”

周囲の同期や後輩がキャリアを進めていくなか、
自分だけが「取り残された」ような感覚になることもあります。
新しい環境でも自分だけが足踏みを続けている苦しさと戦い続けることに。
なにかあった時に「やっぱり自分はダメなんじゃないか」と、自分を責める思考ループに陥りやすいです。
自己効力感も低下してしまうと、力の土台がぐらつきます。
「どうせムリ子」から「やればできる子」になる方法|自己効力感の高め方
辛さ⑤勉強を再開するまでの心のハードルが上がる

一度努力して取り組んだ結果が不合格だったとき、「もう1回頑張る」ことのハードルが異常に高く感じられます。
頑張った結果の“落第”は、記憶に深く刻まれ、
前と同じ気持ちでは再スタートできないのが現実です。
やる気がでないのはただの“状態異常”!やる気が出ない本当の原因と対策
辛さ⑥“落ちた人”という一つの評価基準となる

「薬学部を卒業していれば薬剤師」というイメージがあるのが一般的です。
実際、新卒の合格率は8割を超えます。
国家試験に落ちたことで、「能力が劣る人」と受け取られてしまうリスクは避けられません。
もちろん一つの特徴に過ぎませんが、気になるものです。
レンズを意識したらちょっと楽になったお話
辛さ⑦時間とお金が想像以上にかかる

教材の購入、予備校の講座、模試の受験など、費用は合計で100万円近くに及ぶこともあります。
また、一度で合格していれば使わずに済んだ貴重な時間も、再受験のために費やされていきます。
長引けば長引くほど、時間もお金もどんどん消えていく──それが現実です。
ただし、必要なタイミングで「投資すべきところに課金する」ことで、結果的にコストを抑えることも可能です。
【独学卒業しよう】社会人国試合格には課金必須な話〈社会人向け〉
合格して良かったこと5選

合格は良いことしかないとわかっているとはいえ、ただの合格に見えがちです。
免許が必要ないとしても、合格することで、免許以上のものが得られます。
良さ①将来の選択肢が広がる

免許を持っていることで「いざとなったら薬剤師に戻れる」という安心感は絶大。
職種を変えても、場所を変えても「戻れる場所」があるのは大きな強みです。
現在の職場では免許なく働けていても、「転職」「部署異動」「キャリアチェンジ」などの場面で、
薬剤師免許があることは大きな強みになります。
薬剤師免許の有無で待遇や評価が変わるケースもあります。
良さ②「やればできる」という自信がつく

A判定の人ですら不安になる国家試験に合格する経験は、圧倒的な自信につながります。
社会人で合格した場合は、特に「本業との両立を乗り越えた達成感」が、人生の財産になります。
薬剤師国家試験合格は、自分の中で“確かな誇り”となりえるのです。
良さ③ 周囲からの信頼が増す

現職では「免許なくても働ける」かもしれませんが、
「薬剤師資格を持っている人」として見られることで、プロとして、発言の説得力が変わることがあります。
免許を持っていることは、専門性や責任感の証明になります。
良さ④納得して次の人生に進める

「もう試験を受けなくていい」「自分の努力が報われた」という実感は、想像以上に心を軽くします。
未練や後悔を抱えず、安心して次のステージに進めるのは大きな価値です。
良さ⑤ 応援してくれた人を安心させられる

合格を切に願っている人たちに安心してもらうことができます。
「本当に良かったね」と涙ながらに言ってくれる声が、自分の努力の意味を教えてくれることも。
まとめ:今すぐ必要ないからこそ「今」取るべき
免許が必要な人ほど合格の重みが軽くても、不合格で失われるものはとても大きいです。
合格は「今の自分」にも「未来の自分」にも価値をもたらします。
“いつか取ろう”という考えだと、合格は非常に難しいと思います。
“今取ってしまおう”と思える今こそ、最大のチャンスです。