仕事の成果が出ないと誤解を招いたり、気を遣わせる場面も。
最小限の人に伝える・期間を区切るなど伝え方を工夫。
はじめに

社会人として働きながら資格試験に挑戦している方の中には、
同僚に受験のことを伝えるべき?
と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
伝えることで応援が得られる一方で、
余計なプレッシャーや誤解を招く可能性も──。
今回は、薬剤師国家試験に働きながら再挑戦していた私自身の経験をもとに、
周囲に話すことのリアルなメリット・デメリットを率直にお伝えします。
「話すかどうか」で迷ってしまう背景

社会人になってからの資格勉強は、
昇進や異動、キャリアアップのために目的が明確な人が多いです。
一方で、薬剤師国家試験においては、
「なくても働けるけど、家族のため、そして将来の選択肢を広げたい」
という理由で受験している人も少なくありません。
この“必要に迫られていない挑戦”であることで、周囲に話すのに、
どこか後ろめたさや照れ、羞恥心を抱いてしまう人もいます。
実際、私自身もその一人でした。
とはいえ、周りの理解があれば勉強しやすいこともあります。
国試が不合格だったという世間話になると、

今後はどうするの?
と聞かれることもあります。
そういうときに自分が国試を受験し続けていることを、
上司などの言わざるを得なかった人と仲の良い人に伝えていました。
話すことで生じるデメリット
今振り返ると、仕事への熱意や努力を認めてもらいたいという気持ちが強すぎたことが、
かえってマイナスに働いていたのだと思います。


成果が出ないときに自分の中に“被害妄想”が生まれる
仕事を頑張っても、成果が出ないときはあるものです。
そんな時、



資格勉強してるから仕事の手を抜いてると思われてるかも…
と、根拠のない不安に襲われたことがありました。
国試合格を犠牲にしてでも仕事をする。
それは勝手にしていることなのに、



「まあ国試やっているもんね」と考えているかな
とより一層不安になり、勝手に落ち込みました。
善意の配慮が“くるしさ”になることも
親のような目線で考えてくれる上司だったからこそ、通常の量の仕事をしているときも、



そんなに仕事してて大丈夫?
と心配してくれたことがありました。
本当にありがたい一方で、



国試両立が無ければ、ただ仕事をしてるだけに見えたのかな
と自分のふがいなさが悔しい瞬間もありました。
自分のせいで誰かの業務負荷があがってしまうことが不安な人や、
仕事において成長の機会を一つも逃したくない人は、注意が必要です。
不合格時のプレッシャーになる
なによりも応援してくれた人たちに不合格を伝えること自体が心苦しかったです。
とはいえ、結果がどうであれ、他人はそこまで気にしていないことがほとんど。
でも、自分の中で勝手にハードルが上がってしまうんです。
話すことで生じるメリット


適度なプレッシャーと応援が力になる



応援してるよ!!
その一言が、どれだけ私の励みになったか分かりません。
孤独になりがちな“社会人受験”において、
人とのつながりがモチベーションの支えになります。
勤務調整や業務軽減の相談がしやすくなる
休みが必要なとき、事情を伝えていると、
柔軟に調整してもらうことができます。
また、特にお休みする必要がなかったとしても、
理解を得ている安心感は勉強にも集中力をもたらします。
飲み会の線引きがしやすくなる



国試の勉強中なんです・・・
と言えることで、
無理に参加しなくても良い空気が自然にできていました。
一次会で帰っても「頑張ってるから仕方ないよね」と思ってもらえるのは、
あらかじめ共有していたからこそです。
合格後の信頼につながる
合格すれば「やればできる」と信頼につながる可能性があります。
正直、周囲の人は、



現役で合格できなかったんだから、働きながらは合格厳しいだろう
というスタンスの人も多いです。
なので、仕事を頑張りながらもし合格したら、
え!すごいじゃん!と予想外のギャップに評価が上がる一因になるかもしれません。
自分のことのように喜んでくれる
いろいろ上げてきましたが、一番のメリットと感じたのは、合格の報告をした時。
思いがけず、「ほんとうにおめでとう!」と涙ぐむ人もいて、
「伝えておいてよかった」と心から思いました。
話すべき?迷ったときの【判断例】


話すのに向いている人 | 話さない方が楽かもしれない人 |
周囲と協力しながら進みたい | 他人の評価が気になりやすい |
支援や共感を素直に受け取れる | 結果に過敏でプレッシャーを感じやすい |
比較的風通しの良い職場 | 周囲に競争意識が強い文化がある職場 |
対策案|バランスをとる3つの方法


① 最小限の人に伝える
上司や信頼できる同僚など“必要な範囲”だけに共有することで、
サポートは得つつも過度な注目は回避できます。
②“期間限定”と伝える
「今年だけは集中したい」という前提を伝えることで、
過剰な期待や気遣いを避けることができます。
実際に最短での合格は、あらゆる面でメリットがあります。
③結果を共有するかどうかは自由
合格後だけサラッと伝えても問題ありません。
無理に報告義務を感じる必要はありません。
まとめ:「言う・言わない」は戦略的に選べばいい
働きながらの試験挑戦は、想像以上に気力と体力を使います。
だからこそ、「どう話すか」「誰に話すか」も、あなたの戦略の一部です。
- 言うことで支えを得る
- 言わずに自分のペースを守る
どちらも正解。
あなたが“勉強に集中できるかたち”を大切にしてみてください。